事業承継のあれこれ
帝国データバンクが公表した調査報告によれば、中小企業の6割強が事業承継
について取り組みをしていない、という結果になったようです。
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p130702.html
続けますと、事業承継で苦労する点は、後継者育成と従業員の理解が上位に
ランクされています。
事業承継を円滑にするために必要なことは、経営状況の正しい認識、今後の
経営ビジョンをもつことが上位に上がっています。
反対に事業承継をして良かった点として上げられたのは、従業員への権限移譲、
従業員の士気向上、業績改善があるようです。
現在、あるお客様(建設業)にて、事業承継にかかる手続きのご依頼を受けて
進めています。
こちらは従業員による承継(EBO)という選択がされました。
株式や役員、建設業許可等の引き継ぎは当然に大切なことですが…
お話を伺っていて「ハッ」としてすぐに提案させていただいたのが、知的資産
の引き継ぎが必要であるということです。
知的資産は、決算書には現れない形のない資産。
その企業の競争力の源泉になるものです。
親方がどうしてこれまでこの地域でお客様から受注をしてこられたのか…?
上記の調査結果に出てきた、経営の状況や経営ビジョンにつながるものです。
これを次世代にいかに引き継ぐかが大切だと思います。
参考:経済産業省HP「知的資産経営」